2008年11月15日土曜日

猫のグルッセ(1)

家族の一員、猫のグルッセを紹介します。1995年生まれ。雑種。オス。
家には既に黒い雌猫、カッチンゲンがいました。当時は私もスヴェンも働いていたので、カッチンゲンは一日中ひとり(一匹?)で留守番。さびしいだろう、仲間を作ってあげようと思って、もらってきたのがグルッセです。
猫を飼うのなら、捨て猫を世話してる猫おばさんのところからにしたら、と前から薦められていたのですが、行ってびっくり。120匹以上の猫を飼っているおばさんでした。大きな庭のある一軒家ですが、見渡す限りどこを見てもネコ、ネコ、ネコ。その上に猫のホテルもやっていて、短期間預かってくれるのです。どの猫も優しい、ゆったりとした顔をしていたので、安心しました。
グルッセはその時2ヶ月ぐらいで、「今あげるのだったら、この仔しかいない」と言われて、本当は黒い猫はもういるのだから、他の色がいいなあ、と一瞬思ったのですが、なんか、色で差別するのはいけないみたいに思って…
グルッセは迷子になったのか、捨てられたのか、ある日近くにある大きな砂利山の上で泣いていたのをポリスが見つけて連れてきたのだそうです(この辺の捨て猫は皆このおばさんのところに連れてこられるのだそうです)。左前足のひじにひどい裂き傷があって皮がかぎ方にめくれていました。熱があるらしく頼りなーい感じで、スヴェンのひざの上で丸くなって寝てしまいました。
名前は砂山(grustak=グルースターク) で見つかったのでグルーシス。スヴェンがもうちょっと可愛らしい軽い名前がいいなあ、といって、グルッセに改名しました。
スウェーデンの習慣で1クローナ払い、必ず虚勢手術をすることを約束。家に連れて帰りました。ガレージから家の入り口まで首に紐をつけて、スヴェンに連れられて行くのを、後ろからついていったのですが、ケチョケチョに痩せていて、まるでモールで作った猫みたい。風が吹いたら飛んでしまいそうな姿でした。
さて、家に入ってカッチンゲンにお目見えしたところ、カッチンゲンの怒ったのなんの。絶対に許さないのです。どうしようと、猫おばさんに電話しました。一匹は部屋に入れておいて、もう一匹を可愛がる。後で逆にする。ごはんは一緒に食べるさせるように。など教えてもらいました。
スヴェンは次の日から友だちを訪ねてブラジルに行ってしまい、私は一人でてんてこ舞いしたのを覚えています。
ひじの傷は近くの犬猫病院で縫い直してもらい、ペニシリンを打ったらすぐ元気になりました。
一度、グルッセを部屋に閉じ込めて半日ぐらい忘れてしまいました。あわてて部屋を開けると、グルッセが困った顔で見上げているのです。見ると、ウンチがしたかったのでしょう。トイレが見つからないものだから、紙くずかごをひっくり返して、中身をかき出し、その上にしてありました。「ごめん、ごめん。でもお前は本当にいい猫だねえ」と抱き上げました。
つづく。

1 件のコメント:

SoS さんのコメント...

「最近のコメント」というラベルを作りました。これはテストです。