2008年11月21日金曜日

猫のグルッセ(2)

グルッセに予防注射を打ってもらわなければなりません。毎年1回のこの行事は実行するのがなかなか大変です。グルッセは大の獣医さん嫌い。何としてでも行かないですむように考えているらしい。大分前から「もう、秋だねえ。そろそろグルッセを…」なんて会話をしていたのですが、水曜日の2時に獣医さんの時間がもらえました。前に住んでいた所のお医者さんで、ちょっと遠いのですが、とてもよくしてくれるので、1年に1回通っています。
朝起きると、グルッセはまだ居間のソファーの上でぐっすり眠っています。地下の洗濯場の窓が猫穴になっていて、いつでも出入り自由です。朝ごはんが終わってからスヴェンが洗濯場のドアを閉めました。「地下に行く階段のところのドアを閉めたほうがいいよ」と私。地下室は隠れるところがいっぱいあるからです。「大丈夫。地下に行ってトランペットを吹けば慌てて逃げ出すから」「そうね」と安心していました。さて、出かける少し前にスヴェンはサキソフォンを持って地下室に。ところが吹いても出てこないのです。スヴェンも負けないで、「掃除機をかければ絶対に大丈夫」地下室全部を掃除してもやっぱり出てこない。魔法にかけられたみたいでした。2時はどんどん近づくけれど、結局見つけられないで、その日は諦めました。診療所が閉る5時過ぎにひそっと出てきた。やっぱり知っているんだ。
今日はその手はくわないぞと、昨日の夜外から帰ってきたのを確認して、階段のドアを閉めてしまいました。グルッセは「しまった」と思ったのでしょう。そわそわとそこら中走り回っていました。今朝起きていくと、黒い影が寝室に入っていくのが見えた。ところがいよいよとなると、ベッドの下にいないのです!?枕元に置いてある小さな戸棚の下で小さくなっていました。その周りは空気が固まったみたいにひっそりしていました。なるほど、これが魔法なんだな、と思いました。
兎に角大騒ぎで注射を打ってもらいました。よほど疲れたのでしょう。それとももうあと1年は恐くないと知っているのでしょうか。今夜は私のひざの上でぐったりと寝ていました。

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