2008年9月9日火曜日

貧困大国ニッポン

文藝春秋8月号最初の記事が「貧困大国ニッポン - 社会保障費1兆1千億円カットの衝撃 - ホワイトカラーも没落する」というのだった。NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長、湯浅誠というひとが書いている。少し前からこういう記事がかなり目に入るようになった。筆者は「もやい」という社会の底辺で働く人、失業者などを助ける活動をしている。高度成長期にも貧困はあったが、少し形が違うと言う。戦争直後から成長期に入った頃も確かに貧しい人はいた。しかし、仕事をすれば何とか食べていけたし、将来給料が上がる可能性もあった。また挫折した人を周囲の人、家族が助け合うことも多かった。しかし今は違う。まず90年代から現代まで、生活保護受給者、貯蓄ゼロ世帯、非正規採用者、自殺の数などが驚くほどの割合で増えている。自殺者には30代と60代が増えている。人生に一番希望を持って働く年代と、これから退職して一息と言う年代が増えているのは、何を暗示しているのか。また、筆者が学生時代から活動していた渋谷では、95年には100人もいなかった野宿者が99年には600人を越したという。わずか5年で6倍になったのだ。そういえば、時々帰省する東京の地下道で始めてボール箱に住んでいる人を目撃してショックを受けたのも、この頃だったろうか。
そして、貧困に陥ってしまう人たちのなかには最近、ちゃんと職業教育を受け、まともに働いていた人たちが落ち込んでいくことだと言う。正規採用だった人たちが職を失い、そのまま兎に角仕事につかねばならず、日雇い的な労働に甘んじるしかなく、そこまで落ちるともういくら働いても食べていけない、将来も同じレベルで生きていくしかない、という絶望的な状態に陥る。etc. etc. 何とも暗い話だ。
このような状態になった原因を多くの論者が1980年代の中曽根政策に始まり小泉改革が止めを刺したといっているのを読んだ。私が不思議に思うのは、じゃあ、小泉さんがこういうことに対してどう考えているのかを、本人に直接聞いたという話が全くないことだ。日本にいたら政治家がメディアで直接インタヴューなどの記事や放送、放映に出会うのだろうか。
ここだったら、野宿者が5年で6倍に増えたら、マスメディアも一般大衆も黙っていないのではないだろうか。政治家は多分つるし上げに会うのではないだろうか。政治家がジャーナリストや大衆に会う機会はここのほうが多いような気がするのだけど、もし、そうでないのだったら、教えていただきたいと思います。

2 件のコメント:

Kobutahime さんのコメント...

その記事読みたい!いつか貸してね。

里の猫 さんのコメント...

kobutahime-さん。
はい、お貸しします。
でも、これを読むと、なんだか日本悲しくて恐い国になってしまったなあ、と思いますよ。