2008年9月2日火曜日

日本語の歴史

平凡社の「日本語の歴史」と言う本を読んでいます。面白いです。
[1]は日本人と日本語がいつ、どこから歴史上に現れたのか、ということを今までの研究の成果を踏まえて論議しています。ウラル・アルタイ語系から派生したらしいことが有力のようですが、やはり、はっきりしないことが多いようです。まるで推理小説を読んでいるみたいです。
昨日からは[2]を読み始めました。「文字とのめぐりあい」というので、世界の7つの古代表語文字にはじまって、漢字の成立、変歴そして日本語と漢字の問題を書いています。面白かったのは、古代の7つの文字の中でも一番古いメソポタミアのシュメル文字が絵文字の状態から完成されたの文字体系になるまで5世紀もかかっているのに、漢字を含むほかの6つの文字は比較的早く発達していることなどから、後から発達した文字は何かの形でシュメル文字を知っていたのではないかと言う推測がなされているということです。証明されたわけじゃないけど、浪漫をさそう考えですよね。
日本語教師をしていて、疑問に思っていたことが色々な面から賛否両論の形で紹介されていて、もっと早く読んでおけばよかったなあと思います。もっとも、在職中はほとんど暇がなかったから、無理だったでしょうけど(宮部みゆき等はケロッと読んでいたのだから、そうも言えないかな)。
全7巻。まだしばらく楽しめそうです。

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